認知症は65歳を超えると急激に増加し、将来的には5人に1人の割合で発症すると言われています。認知症による命の危機というのはありませんが、認知症が原因で命の危機になることは十分にありえます。

そんな認知症には期待できる色々な予防法があるのですが、その中でおすすめなのが「青汁」です。そこで今回は認知症とは何か、どうして青汁がおすすめなのかなどについて解説します。

認知症とは?

脳の細胞が何かしらの異常をきたし死んでしまう、脳の細胞の働きが悪くなってしまったことにより障害が起こって、普段の生活に支障が出てしまう状態を「認知症」と言います。

一昔前までは痴ほう症と呼ばれていましたが、認知症は実は病名ではありません。実は病名が決まっていない症候群に入ります。

これは原因もはっきりせず診断をすることが医学的に難しいためです。わかりやすくいうと、風邪を引けば喉が痛くなったり鼻水や熱が出たり咳やくしゃみがでます。

しかしながら、これらはなぜこのような症状が起こってしまったのかを判断することが難しいため、風邪も「風邪症候群」」に入ります。

なので、風邪も認知症も症候群に分類されるため、症状を軽くしたりそれ以上ひどくならないようにする治療が主となります。原因を取り除くための治療というのはより精密な検査をうけなくてはいけないのです。

また、加齢によって起こることが多いのですが、加齢によって起こる物忘れと認知症によって起こる物忘れには違いがあります。加齢による物忘れはヒントがあったりすると思いだすことができ進行するようなこともなく、日常生活に大きな支障を与えません。

しかしながら認知症の場合、神経細胞が破壊されてしまっているので、認知症による物忘れはヒントを与えても思い出すことができず、本人にも自覚はありません。進行し日常生活に支障をきたしてしまうのが認知症による物忘れの特徴です。

認知症の治療は完全に治すのではなくて悪化しないためにやるのか。

原因がはっきりしていないからいつ発症するか怖いですね。

認知症にも種類がある?

一般的に私たちが口にしている「認知症」。実は、認知症と一口にいっても、実は様々な特徴を持っていてそれぞれに少しずつ異なってきます。認知症の種類とそれぞれどんな特徴があるのかわかりやすく説明していきましょう。(参照:池田学「認知症」)

アルツハイマー型認知症

認知症の中でも最も多いのがアルツハイマー型認知症です。男性よりも女性に起こる確率が高く、年々増加傾向にあると言われています。

アルツハイマー型認知症は、脳の中にアミロイドβや、タウと呼ばれる特殊なたんぱく質が溜まってしまって、神経細胞が壊れて減ったり死んでしまうために、認知機能に障害が起こってしまう疾患です。

進行していくにつれて脳全体も委縮してしまって、徐々に体の機能も失われていってしまうのが特徴です。

最近の出来事を忘れてしまうというのが特徴ですが、記憶を司っている海馬という部分に支障をきたしているためで記憶することができなくなってしまっているからです。

症状が出るかなり前から脳の中では異変が起こっていて、治療薬は早期に発見し薬を投与していくことで進行を緩やかにすることができるようになってきています。

つまり、アルツハイマー型認知症はいかに早く発見するか、おかしいと思った家族が病院にいかに早く連れていくかが大切になってきます。

また、近年は若年性認知症の一部は家族に遺伝してしまう恐れがあることが研究によりわかってきています。アルツハイマー型認知症も遺伝する可能性があるのです。(参照:アルツハイマー病情報サイト「アルツハイマー病の原因」)

脳血管性型

最も多い認知症がアルツハイマーですが、次に多いのが脳血管性型の認知症です。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳の血管の病気を引き起こしてしまったことにより起こります。

脳の血管が詰まったり出血してしまうことで細胞に酸素や栄養を送ることができなくなります。すると細胞はどんどん破壊され、細胞の機能を失い認知症の症状が出てくるのです。

脳の血管が破裂し出血する、詰まるといった症状は動脈硬化が原因となっています。高血圧や糖尿病、心疾患、喫煙、脂質異常症などが原因となって動脈硬化を引き起こすと考えられていて、脳血管性型認知症は、生活習慣の乱れにより起こる可能性がとても高いのです。

脳梗塞や脳出血などが起こった際、認知症の症状は急激に出てくるとされています。良くなったりしたと思えば悪くなるを繰り返してしますため、発作などを起こしやすい脳梗塞は発作を起こさないようにすることも大切です。

また、認知症の症状は脳のどの部分に障害を起こしてしまったのかによって異なり、脳疾患を患っている方すべてに同じ認知症の症状が出ると言わけではありません。

中にはアルツハイマー型認知症を併発しているケースも多く、このような状態を「混合型認知症」と呼んでいます。

レビー小体型

レビー小体型は女性に比べると男性の発症率が高い傾向にあります。神経細胞にでる特殊なたんぱく質がレビー小体で脳の大脳脂質や脳幹、血液の循環に重要な役割を担っています。

レビー小体が集まっている場所の神経細胞が減少したり壊れたりしてしまっているため、神経の伝達が思うようにいかなくなります。そのため認知症の症状が起こってしまうのです。

レビー小体型の特徴は、幻視や妄想などといった症状がみられます。つまり、視覚を司っている後頭葉に異常をきたしていることがわかります。

なので幻視が起こってもおかしくはないのですが、実はこれらの症状が出る前から脳の中には異変が起きているということが最近の研究でわかってきました。

認知症=物忘れといったイメージが強いですが、レビー小体型の場合は物忘れというよりも幻視がみられる傾向が強くあります。蛇が家の中にいるといったり、知らない人がいるといったり、遠くにいて会うこともない親戚や子供がいるなど言い、場合によっては本当に誰かがいるかのように話しかけることもあります。

間違った認識をして仕事をしていないのに働いているかのような行動をおこしたり子供はずいぶん大きいのに自分の中では子供のままでいるため話す内容に違和感が出たりします。

認知症による症状はある?

認知症を引き起こすとどんな症状が現れるのかご存知でしょうか。大きく分けて中核症状と周辺症状がありますが、どのような関係があるのか、それぞれの症状や症例などについてまとめてみましょう。

中核症状

認知症における中核症状というのは、一般的に認知症なら誰にでも現れる症状を指します。

たとえば、認知症が起こった時に早い段階で出る症状が記憶障害です。物忘れだったり、今さっき起こったことを思い出すことができない、覚えていたこと、知っている人の名前が出てこないといった症状がみられるようになります、

また、今自分がどんな状況に身を置いているのか把握する能力に障害が起こります。たとえば、今日が何月何日なのか、季節や今どこにいるのか、誰なのかがわからなくなってしまうのです。周りにいる人と自分はどういった関係なのかもわからなくなってしまうのも特徴です。

場所がわからなくなると家を出たはいいものの、買い物に行こうと思っていた場所にたどり着くことができなかったり、いかなくてはいけないところにいかなかったり、季節に応じた洋服を着ることができなくなってしまうこともあります。

誰が誰だかわからなくなることで自分が産んだ子も自分の子供と認識することができません。なので「誰?」と言ってしまったり、自分の親が亡くなったことを理解することが出来ないケースもあります。

さらに理解力や判断力に障害を引き起こします。一度に複数のことを言われても理解できなかったりそれに対し行動することが難しくなってしまいます。

計画を立てて論理的に考え行動することも苦手になりますし、相手の話を理解することはできても言葉が出にくくなったり間違いが多くなったりもします。その他にもズボンを頭からかぶったり、手足に麻痺がでるので触られている感覚がなかったりすることもあります。

周辺症状

認知症における周辺症状というのは、先述の中核症状が元となっています。行動だったり心理症状に現れることが多く、性格はもちろんのこと心理状態や環境などによって現れ方が異なるため、個々による差が大きいという特徴があります。

中核症状が原因となってしまって失敗してしまうことが多くなるのですが、それを自覚してしまうと「自分は認知症ではないか」「何か病気なのではないか」という不安が出たり、抗うつ状態が起こりやすくなります。

これらの症状が出たとき、自分が思っていたのと違う対応を周囲にされてしまうと、不機嫌になりイライラすることも多くなり、怒ったり暴力をふるうということもあります。

また、自分のいる場所がわからなくなる、時間がわからなくなることも少なくありません。生活習慣や性格等などで徘徊という形で症状が出ることもあり、本人が思っているところにたどり着くことができるのはほぼ皆無で、最悪の場合、事故に巻き込まれたり行方不明となり、死に至ることもあるのです。

お金や大事なものをどこにしまったのか忘れたりすることで誰かに物を取られたと認識してしまい、「物とられ妄想」が起こるのも周辺症状の一つです。

信頼できる人でも起こりうるのですが、介護を受ける際、面識のない方が家に出入りする機会が多くなると症状が悪化してしまうことも多いとされています。幻覚や錯覚、暴力や暴言、介護を受けることを拒否するなども周辺症状の一つです。

認知症の数は年々増加

2025年には65歳以上の認知症患者数が700万人に増加すると言われています。2012年から比較すると1.5倍に膨れ上がると考えられており、認知症は他人事ではない疾患の一つとなりつつあります。

65歳以上の5人に1人が認知症を発症することになるのです。認知症の症状は中核症状と行動症状、心理症状に大きく分けられますが、中核症状というのは主に脳の障害からくる症状です。すべての認知症患者に共通しておこります。

とはいっても環境や性格によって認知症の現れる症状は異なるため、アメリカの精神医学会が発表している診断基準に照らし合わせながら判断することになります。

以前までは記憶障害を重要視していたところもありますが、診断基準が新しくなったことになったことで、社会的認知の障害が起こっている際も認知症を引き起こしていると診断されることもあります。

統計によって数値は異なるものの、認知症全体の半分を占めているのがアルツハイマー型、次いで血管性認知症、レビー小体型が全体の1〜2割程度とされています。

高齢になるにつれ認知症の割合は増加することも予想されていて、85歳以上になると55%の確率で認知症を発症すると言われているのが現状です。

将来は5人に1人が認知症になるとは怖いの。

しかも85歳以上になると2人に1人になるみたいですよ。

認知症を予防するためには

できることならなりたくはない認知症。ただ残念なことに、こうすれば認知症にはならないという方法はありません。ですが、認知症になりにくくなるにはどうしたらいいのかという研究が進められています。

食事

認知症を予防するために大切なのが食事です。最新の研究で積極的に摂取していきたい10項目、控えたほうがいい食材5項目というのがわかってきました。

積極的に摂りたいのが緑黄色野菜をはじめ野菜類、ナッツ類、ベリー類に豆類、全粒穀物、魚、鶏肉、オリーブオイル、ワインです。逆に控えたほうがいいと言われているのが赤みのお肉やバター、チーズにお菓子、ファーストフードです。

ただこれらはアメリカ版であり日本人にどのくらい効果があるのかは現在研究が進められている段階です。

ただ、日本人の食事で大切なのが「減塩」とされていて、動脈硬化を引き起こしやすくなる塩分を控える食事を心がけていくことが認知症の予防につながると考えられています。

運動

認知症を予防するカギとされているのがアミノロイドβです。これは脳のごみと言われていて、この物質がアルツハイマーを引き起こすと考えられています。

有酸素運動は神経細胞を活性化させてくれるホルモンの分泌を盛んにします。また、アミノロイドβを分解してくれる酵素を増やすことができるので認知症の予防につながるとされているのです。

さらに運動を取り入れることでよく眠ることができるようになり、さらにアミノロイドβを体外に排出させることができるので認知症の予防に運動を取り入れることはとても有効であると考えられているのです。

年齢を重ねれば重ねるほど運動をする機会が減ってきてしまいます。積極的に体を動かすことを取り入れていきましょう。

脳を使う

やはり認知症を予防するためには、脳を使うことも大切になってきます。頭を使い指先を動かすことを「知的運動」と言いますが、これも神経細胞を活性化させることにつながりますので認知症の予防に効果的です。

知的活動というのは、囲碁や将棋、オセロや裁縫など頭を使いながら手も使っていくというのがポイント。

年を取ってからピアノを始めたりするのも認知症の予防に大きく貢献してくれますし、クロスワードやパズルなども知的活動に入るので、ぜひ頭と手を使うことを取り入れていきましょう。

また人と会話をしながら知的活動を取り入れていくことも脳の活性化につながるため、1対1などで対戦するような知的活動は特におススメです。

人とお話をする、文章を書く、ゲーム

1対1で行う知的活動は脳の活性化につながり認知症の予防にとても有効ですが、対のものでなくても積極的に人と会話をする、文章を書いたり読書をしたりするだけでも脳の活性化につながるので認知症の予防に一役かうことができます。

また、最近は囲碁や将棋、麻雀やオセロなどのゲームも続々と登場しています。ルールを覚えてやってみるも良し、やる人がいない時にはゲームを使って脳を使うことを意識してみるといいでしょう。

大勢でやれればそれに越したことはないですが、できない時はゲームを使って脳を刺激してあげるといいでしょう。スマホを持っている方は脳を活性化させるアプリなどもありますので、ダウンロードして取り入れてみるのもいいでしょう。

睡眠

認知症の予防のカギを握っているのがアミノロイドβです。この物質が蓄積してしまうことでアルツハイマーを引き起こすとされています。

ということは、この物質を排出することができれば認知症の予防につながるということになるわけですが、そこで大切なのが睡眠です。眠ることで、このアミノロイドβという物質は、睡眠がクリーニングできる時間であると研究でわかってきています。

適切な睡眠をしっかりと確保すること、これも認知症の予防にかなり大きな貢献をしてくれるのです。

年齢とともに睡眠障害が起こることも多くなってきてしまうのですが、快適な睡眠をするために、運動をしっかりととりいれ規則正しい生活と食事のバランスにも気を付けていきましょう。

脳の活性化には青汁が期待できます!

誰にでも起こりうる可能性がある認知症。認知症を予防するためにもバランスの摂れた食事が重要だと近年の研究によりわかってきました。

またとある研究においては、葉酸を積極的に摂取していた人はアルツハイマー型認知症の発症率が低かったというものもあります。

青汁に使われているケール大麦若葉には葉酸が含まれているため、青汁を取り入れるのも認知症の予防に一役買ってくれるかもしれません。

青汁には、アルツハイマー型認知症の予防に効果が期待されているビタミンB群が豊富に含まれています。

青汁を取り入れることで将来的には65歳以上の5人に1人が認知症になると言われている時代も怖くなくなるかもしれませんね。

青汁で認知症が予防できるなんてすごいのー。

何でも良い訳ではなくて、ビタミンB群が含まれた青汁じゃないと駄目みたいですよ。

まとめ

自分自身はもちろんのこと、家族が認知症であると疑ったり病院を受診するということは勇気が要ることでもあります。

しかしながら、認知症は治療できる特効薬がまだできていないこと、放っておけばおくほど進行して重度な認知症を患ってしまうことになるため、いかに早く病院を受診するかが大切になってきます。

ただ、予防するためにはどういったことを取り入れていけばいいのか、研究が進むにつれてわかってきたこともたくさんあります。不治の病と言われていたガンも、近年は医学が進歩したことで治る病気となりつつあります。

まだまだ時間はかかるかもしれませんが、将来的には認知症が治る薬が開発されるかもしれません。ですが、自分自身でも認知症を予防するためにできることを取り入れていくことが何よりも大切です。

認知症と一口に言っても、種類もいろいろありますし症状なども今自分がいる環境や性格によって異なってきます。増加の一途をたどると言われている認知症は、年齢とともにリスクが高まってしまうのも事実。

今からできることは積極に取り入れ、認知症の予防に役立てて、少しでも「あれ?」と思うところがあれば、早く医療機関を受診しましょう。

  • 認知症とは脳の細胞が死ぬなどによって普段の生活に支障が出てしまう状態
  • 原因がはっきりせず、診断することがとても難しい
  • 認知症の数は年々増加してきている
  • 将来的には65歳以上の5人に1人が認知症になると考えられる
  • 脳の活性化にはビタミンB群を含んだ青汁がおすすめ