近年、日本では女性が社会進出するようになってきました。社会進出することはとても良いことですが、それと同時に晩婚化し「不妊症」に悩む夫婦が増えてきました。

改善したくても不妊を他の人に相談するのは難しいですよね。そこで、今回は不妊症について解説していきたいと思います。また、不妊症の改善におすすめの青汁も紹介するので、ぜひ確認してみてください。

不妊症とは?

不妊症とは、妊娠を望み通常の夫婦生活を送っている健康なカップルが、それでも一定期間以上にわたって妊娠が成立しない場合のことを言います。(参照:日本生殖医学会「不妊症とはどういうものですか?」)

この「一定期間」とは、世界保健機関による定義では「12ヶ月以上」、アメリカ生殖医学会でも「1年以上」としており、日本産婦人科学会ではかつて「2年以上」としていたところを諸外国に合わせ「1年以上」に変更しています。

というのも、結婚し子供を望む年齢の健康なカップルであれば、避妊せずに夫婦生活を送れば半年以内で7割、1年で9割が妊娠すると言われているからです。

現在不妊に悩むカップルは日本では10組に1組、つまり全体の1割のカップルが不妊症であるとされていますが、不妊は年齢とも比例するため、晩婚化が進んでいる現在不妊症のカップルの割合は更に高くなっていると考えられます。

「不妊症」と呼ばれる通り、不妊は「症候群」つまり原因がハッキリしているかいないかに関わらず認められる「症状」のことで、実際原因不明とされる不妊は全体の11%を占めます。

原因がハッキリしないために対処のしようがなく手探りで治療していくしかない、という先の見えない状況も、不妊症に悩むカップルを苦しめる要因となります。

かつて不妊の原因は女性側にあると考えられており、これが離婚を言い渡される原因になることさえありましたが、現在では「男性不妊」という言葉も一般的に知られるようになった通り、不妊の原因が男性側にある場合も多く、統計によると原因が男性のみにあるケースが24%、女性のみが41%、男女両方にあるケースが24%と言われています。

従って不妊が疑われる場合には夫婦共に病院にて検査を受けることが進められています。

私達の時代の時は少なかったのに…

そうなんだ。将来のためにも私も気をつけないとね。

女性が原因の場合

不妊の約41%が女性側に原因があると言われています。

妊娠が成立するためには排卵→受精→着床という過程を経なければならないわけですが、これらを阻害する原因に卵子や卵管、子宮などが関係している場合、これは女性側に原因があると考えられるわけです。

例えば排卵障害。特に月経不順の女性は、月経時の出血はあっても排卵が伴っていないことがあり、排卵されていないのですから当然受精も起こり得ません。

排卵が起こらない原因としては、ホルモン異常や極度の肥満あるいは体重減少などが考えられます。

卵管に異常がある場合で代表的なのは卵管閉塞です。卵巣と子宮を繋ぐ卵管が塞がってしまっているため、排卵が起こっても卵子また精子の輸送が阻害されるため受精に至りません。

また卵管が完全に塞がっているわけではないものの非常に狭く通りにくくなっている状態を「卵管狭窄」、卵管の一部が他の組織とくっついてしまっている状態を「卵管癒着」と呼びます。

子宮が関係している場合というのは、子宮筋腫や子宮形態異常などで、これにより受精しても着床できず妊娠が成立することなしに終わってしまう状態です。その他、免疫因子や頸管因子が関係している場合もあります。

原因がこんなにも多いんだなんて知らなかった。覚えられないかも。

そうね。でも将来のことを考えると、いくつかは覚えておいたほうがいい思うわ。

(参照:日本産科婦人科学会「不妊とは」)

男性が原因の場合

不妊の原因が男性にのみあるケースは全体の約24%、男女ともにあるケースは約24%ですから、48%つまり不妊の半数は男性側にも原因があることが分かります。

とは言え男性不妊は女性のそれよりずっと種類が少ないので、原因の解明もそれほど難しくありません。

男性不妊の1つは、「造精機能障害」です。つまり精子を作る過程に問題があり、受精しにくい精子になっている状態です。

精子の数が少ない「乏精子症」、精子の運動率が低く自力で卵管までたどり着けない「精子無力症」、更には精液の中に全く精子が見られない「無精子症」もあります。

これらの代表的な原因としては、精巣内の温度が高くなり精子製造に影響を与える「精索静脈瘤」が挙げられます。

また精子は正常でも、精管が詰まっていて精液に混ざることができない「精路通過障害」もあります。

性機能障害としては、勃起障害の他に勃起しても膣内で射精ができない「膣内射精障害」、精液が尿道まで来ているのに体外に射精できず膀胱内に逆流してしまう「逆行性射精」が挙げられます。

これら性機能障害は、糖尿病などの器質的な原因が関係していることもありますが、多くの場合妊娠に対するプレッシャーやストレスなどが関係しているようです。

(参照:日本産科婦人科学会「不妊とは」)

不妊の検査方法とは?

不妊検査は男女共に行うことが進められています。女性側の検査方法としては、まず基本的な検査として「超音波検査」「ホルモン検査」「子宮卵管造影検査」「卵管通気検査」「フーナーテスト」があります。

超音波検査では、プローブを膣内に挿入して内部から子宮を撮影し、子宮や卵巣の状態をチェックします。この時子宮筋腫や子宮内膜、子宮の異常などが発見される場合があります。

ホルモン検査は血液検査で行うことができます。生理前と生理後に行って女性ホルモン値の変化を測定し、ホルモン値に異常があれば排卵していないことが分かります。

子宮卵管造影検査では子宮口にカテーテルを入れ、造影剤を注入して撮影し、子宮奇形や卵管の詰まりがないかを検査します。また卵管通気検査では子宮口に入れたカテーテルから生理食塩水などを注入し卵管の通りをチェックします。

フーナーテストはセックス後の子宮頚管粘膜を摂取し、精子が入っているか、状態の良い精子がどれくらいあるかを調べる検査です。

一方男性側の検査は基本的に精液検査のみで、2〜3日の禁欲期間をおいてからマスターベーションによって採取した精液を検査します。この検査で精液の濃度や精子の数、運動率、奇形率などを知ることができます。

病院で行う不妊治療ってどんな内容?

子宮内膜症や子宮筋腫など、明らかに妊娠を妨げる要因が見つかったなら、まずはその病巣を取り除いてからあらためて不妊治療に入ります。

最も自然な形に近い妊娠が望ましいですから、原因が分からない場合も含めてまずはタイミング法から始めることになるでしょう。

タイミング法とは超音波検査やホルモン検査などで正確な排卵日を割り出し、その前後の最も妊娠しやすい時期に夫婦生活を行います。

自分で基礎体温を付けてタイミングをとっているつもりでも予測した排卵日が外れていることも多いため、病院で正確な排卵日を知って行うタイミング法はより妊娠成立の可能性を高めます。

また排卵に問題があると考えられる場合には、タイミング法と併せて排卵誘発剤を使用します。これは注射や内服薬で、一度に複数の卵子を排出させたり卵胞を成熟させたりする薬です。

タイミング法でも妊娠成立が望めそうにないなら、人工授精や体外受精が行われることもあります。

人工授精ではマスターベーションによって採取した精液を洗浄・濃縮させて質の良い精子を取り出し妊娠しやすい時期に人工的に子宮内に注入します。

体外受精の場合は精子だけでなく卵子も採取し、培養液の中で受精させてできた胚を子宮内に戻します。細い針で精子を卵子の中に注入し受精させる方法もあり、これを「顕微鏡受精」と呼びます。

不妊改善に必要な栄養素とは?

妊活中の人たちは勿論、将来的に子供を持つことを考えている人たちも、今から妊娠しやすい体作りをしておくことが大切です。

質の良い卵子や精子を作る為にも、ホルモンバランスを良くして妊娠しやすい体にするためにも、食事から摂る栄養素を意識しておく必要があるでしょう。

妊活に効果が高いと言われる栄養素は幾つもありますが、それらをバランスよく摂ることも大切です。

将来のためにも栄養素は勉強しておくのよ。

そうだね。自分でできることだから勉強しておく。

たんぱく質

母体も胎児も含めて人の体はたんぱく質でできています。筋肉や皮膚、内臓、髪の毛は勿論、酵素やホルモンまでもが全てたんぱく質。

生きていくうえで欠かせない栄養素であり、これが不足すれば体は「赤ちゃんを宿して良い体ではない」と判断して妊娠を妨げます。厚生労働省も、妊娠中期で普段より10g、妊娠後期なら25g多くたんぱく質を摂るよう勧めています。

当然不妊改善にも必要不可欠な栄養素と言えるでしょう。

糖質

糖質と聞くと甘い物を思い浮かべるかもしれませんが、米や小麦などの炭水化物やジャガイモなどのデンプンも体内で糖に変わる為、これらの食品も「糖質」と見なしましょう。

人の三大栄養素はたんぱく質・脂質・糖質と言われているように、エネルギーを作る為には欠かせない栄養素の1つです。ただし糖質の摂り過ぎは血糖値を上げインスリンの分泌を促すため結果として血行が悪くなってしまいます。

血行不良は妊活の大敵ですから、糖質は適度に摂ることを心がけましょう。

脂質

脂質の中でも不飽和脂肪酸と呼ばれる種類のものは善玉コレステロールを増やし血行を改善することで妊娠力を高めてくれますし、何より性ホルモンの生成に欠かせない栄養素であるため妊活中は特に欠かせないものです。

不飽和脂肪酸はオリーブオイルやアボガド、ナッツ類、魚や大豆などに含まれており体内では生成できないため、食事から摂る必要があります。

一方悪玉コレステロールを増やし不妊の原因にもなるトランス脂肪酸は、マーガリンやスナック菓子などに含まれている脂質で、こちらの摂取には注意が必要です。

ビタミン

美容と健康に欠かせない栄養素であるビタミンは、勿論妊活にも欠かせません。

特に有名なのはビタミンB群に属する葉酸で、胎児の神経を作る働きがあり、妊娠中は勿論妊娠を考えている女性すべてに必須の栄養素です。

また排卵の促進や卵巣重量を増加させる働きがあるビタミンEは「妊娠ビタミン」とも呼ばれていますし、全体として抗酸化作用のあるビタミン類は、卵子や精子の老化を防いでくれます。

ミネラル

特に不妊改善に必要とされているミネラルはカルシウム、鉄、亜鉛です。

カルシウムは骨や歯を作る材料となる為、胎児にも母体にも欠かせませんし、鉄分は赤血球の成分となり胎児に酸素を送る為に不可欠です。

また鉄が不足すると黄体ホルモンや卵子の質の低下にもつながると言われています。

亜鉛は男性の性機能を高める栄養素であると同時に、卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの作用を高める効果もあり、妊娠維持に必要な栄養素でもあります。

妊活を行うカップルは男女共に摂取することをお勧めします。

妊活サプリと青汁どちらがおすすめ?

妊活サプリとして使用されることが多いのは、葉酸サプリでしょう。

葉酸サプリはその名の通り葉酸の摂取を目的として作られているため、妊娠前や妊娠中は特に必要と言われる葉酸を1日の必要摂取量だけ十分に摂ることが可能です。

一方妊活にも良いと言われる青汁にもモロヘイヤやブロッコリー、ほうれん草など葉酸を多く含む食品を原材料に使用しているため、葉酸も同時に摂取することができるのですが、葉酸に特化して作られているわけではないため葉酸サプリほど効率よく葉酸が摂取できるわけではありません。

しかし注目したい点として、ロンドンの大学病院で行った実験によると、葉酸サプリメントを摂取した女性の妊娠率は25%であったのに対し、マルチビタミンミネラルを摂取した女性の妊娠率は60%であったとのこと。

つまり葉酸のみを集中的に摂取するより、ビタミンとミネラルを幅広く摂取する方が、妊娠率は高まるのです。青汁は葉酸だけでなく様々なビタミンとミネラルの宝庫。

しかも生の食材から得られる栄養素でバランスも良いためマルチビタミンミネラルより高い効果が期待できるのです。

青汁なら妊娠前・妊娠中に必要な葉酸も摂れるから便利ね!

しかも、サプリは少し抵抗があるけど青汁なら抵抗なく飲めるからよさそう!

まとめ

今や日本では10組に1組が悩んでいると言われる、不妊症。

子宮筋腫や無精子症などその原因が器質的なものでハッキリしている場合もありますが、全体の11%はハッキリとした原因が分かっていません。

いずれにしても人工授精や体外受精に至るまでに、できるだけ自然な形で妊娠を成功させたいものです。そのためには、タイミング法と並行して不妊症を改善し妊娠しやすい体に整えてくれる栄養素をしっかり摂る必要があるでしょう。

不妊改善・妊活に必要とされる栄養素は、たんぱく質・脂質・糖質の3大栄養素にビタミンとミネラルを加えた5大栄養素。

特に胎児の神経や脳が作られる時に重要な働きをする葉酸、胎児及び母体の骨や歯を作るのに欠かせない栄養素であるカルシウム、生殖機能を高めることから男性にも必要とされる亜鉛は、妊活に不可欠と言われています。

しかしこれらの栄養素を全て網羅した食事を毎日摂ることは簡単ではありません。そこでお勧めなのが青汁。

不妊改善に効果の高い栄養素がギュッと詰め込まれているため、毎日1杯飲むだけで少しずつ妊娠しやすい体質へと導いてくれます。

今現在妊娠を望んでいるわけではないものの、将来的に赤ちゃんを授かりたいと考えているカップルも、今のうちから青汁を飲んで体を整えておくことをお勧めします。

  • 不妊症とは一定期間以上にわたって妊娠が成立しないこと
  • 日本では10組に1組が悩んでいる
  • 不妊の約41%が女性、48%が男性に原因がある
  • 不妊の改善のためにもバランスよく栄養素を摂る必要がある
  • 妊活サプリよりも青汁がおすすめ