「便秘」に対して多くの女性が悩まされているのではないでしょうか。便秘になるとただ便が出ないわけではなく、様々な不快な症状をもたらします。

そんな便秘の解消に有効だといわれているのが「青汁」です。そこで今回はなぜ青汁が便秘に有効なのか、便秘の原因から症状、解消法、青汁が有効な理由について解説していきます。

便秘の原因はなに?悪玉菌とは?

特に女性に多いともいわれる便秘はさまざまな原因が考えられ、解消のために青汁を飲んでいる人も多いことでしょう。便秘は、原因がはっきりしているタイプとそうではないタイプとに分類することができます。

前者は、消化器官や糖尿といった内科的な病気や、抗コリン薬や抗うつ薬といった薬が原因となり、腸が異常な状態となることで便秘が引き起こされます。これらは器質性便秘、症候性便秘、薬剤性便秘などと呼ばれています。

一方の後者は、生活習慣やストレスなど原因がはっきりしてはいないタイプです。一般的に便秘といえば、このタイプの一つで機能性便秘と呼ばれるものを指し、バランスの悪い食生活などにより腸の働きが低下して生じます。

また、後者にはもう一つ、便秘型IBSと呼ばれるものもあります。これは、不満や不安を抱えることで腹痛や腹部不快感が繰り返して現れるという特徴があります。

また、この2つの分類が複雑に絡み合って便秘が生じる場合もあります。いくつも思い当たるような場合には、医療機関を受診して適切に診断してもらうことが大切です。

便秘の原因って食べ物かと思ってたわ。

原因がはっきりしていない便秘があるんだね。

悪玉菌とは?便秘に効果的?

さらに、便秘には腸内細菌の悪玉菌も深く関わっていると言われています。腸内細菌とは腸に住み着いている細菌のことで、体に良い働きをする善玉菌や、良くない作用をする悪玉菌などがあります。

この腸内細菌は微妙なバランスを取りつつ生息しているのですが、そのバランスは年齢や環境によって微妙に変わります。そして、もしも悪玉菌が優勢になれば、腸内環境が悪化して便秘になってしまうのです。

悪玉菌は、腸内に便をため込むばかりではなく、そこから有害物質を発生させます。有害物質は血液にのって全身へと回るので、便秘だけではなく、肌荒れや肩こりなど、さまざまな不快な症状が現れることもあります。

また、悪玉菌は、スムーズなお通じのカギともいえる善玉菌の働きを抑制することでも便秘を引き起こします。

便秘による症状とは?

便秘を軽く考えて放っておくと、意外なところに不快な症状が現れることがあります。お腹が張って痛くなる他、肌荒れや肩こり、精神的なイライラやどうしようもない疲労感など、便秘が体に与える影響は少なくないのです。

便秘による症状を確認して、便秘を解消しましょう。便秘による症状は以下になります。(参照サイト:便秘について)

  • 肌荒れ・吹出物
  • イライラ・不快感
  • 肩こり・腰痛
  • 体のダルさ・疲労感
  • お腹が張る・腹痛・食欲低下

肌荒れ・吹出物

大人になってから起こる吹出物や肌荒れといえば、原因が複雑でなかなか完治しないことが良く知られています。そして、その原因の大きなものの一つとして便秘が挙げられています。

腸内にあまり長く便が滞在しすぎることは、体に悪影響しか与えないといって良いでしょう。何故なら、便とは食べた物の残りカスであり、老廃物そのものだからです。

腸内に長く居座り続けた便は、やがては腐敗して悪玉菌の作用により有害物質が発生するようになります。体にとって有害な物質は、体が自然に外に排出させようとするのですが、便秘のせいで出口がふさがれた状態になっています。

すると、有害物質は腸内に流れる血液に溶け込み、全身へとまわって皮膚から排出されるようになります。その結果、肌荒れや吹き出物が現れるようになるのです。

また、便秘になりやすい人は、血行不良のため基礎代謝が低く、冷えを抱えているケースが多いです。

このような状態が長く続くことでも、肌荒れを起こしやすくします。血行不良を改善できると肌荒れも解消し、腸のぜん動運動も盛んになって便がスムーズに排出されやすくなることも多いでしょう。

しかし、便秘がひどくなれば肌荒れもひどくなるなど、悪循環に陥りやすくなります。

イライラ・不快感

便秘になると、何故か無性にイライラするという女性は多いのではないでしょうか。それは、腸内に溜まった便から毒素が発生するようになり、その中のアミン化合物という成分が自律神経に作用するからだと言われています。

自律神経とは、食べた物を消化吸収するなど、無意識に体の働きをコントロールする神経で、交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は朝起きて活動する際に活発になる神経で、副交感神経はリラックスして眠る前などに活発になる神経です。

ところが、交感神経があまりにも活発になり過ぎれば、イライラしてとても不快な気持ちになってしまいます。その過程で作用するのが、溜まった便から発生するアミン化合物という成分なのです。

確かに、出したいのになかなか出てくれないものがお腹に溜まり続けているわけですから、気分が良いはずはありません。お腹が張って痛いこともあるでしょうし、重苦しい気分になることもあるでしょう。しかし、便秘とイライラの関係は、このようにはっきりと説明することができるのです。

便秘でイライラする時には、便秘を解消させるのはもちろんのこと、とりあえず温かい飲み物でも飲んでリラックスするのがおすすめです。

肩こり・腰痛

スマホやパソコンの見過ぎは肩こりの原因となりますし、1日中座りっぱなしのデスクワークをしていると腰痛を発症しやすくなります。

しかし、便秘が、実は肩こりや腰痛の原因になることはあまり知られていないのではないでしょうか。便秘は、大変多くの不快な症状を引き起こしてしまう、すぐにでも解消すべき事態なのです。

肩こりや腰痛は、血行が悪くなることで筋肉に酸素が行きわたらなくなると共に、老廃物が回収されなくなることで発症します。

便秘になると、便から有害物質が発生し、血液にのって全身に運ばれてしまいますが、その結果、体の各所に老廃物が溜まりやすくなって肩こりや腰痛を引き起こしてしまいます。

また、自律神経が乱れることも、便秘になりやすくなると同時に肩こりや腰痛を発症しやすくなるといって良いでしょう。

頑固な便秘を抱えている場合、便秘を解消することで肩こりや腰痛が解消する可能性はとても高くなります。マッサージサロンでお金を払っていくら揉んでもらっても、解消することはあまり期待できないでしょう。

体のダルさ・疲労感

目まぐるしい現代社会に生きていると、何をしても疲れがまったく取れないという深刻な状況に陥る人が多いと言われています。そのような人の中には、内科で精密検査をしても原因が特定されず、うつ病を疑って心療内科に通っても一向に症状が良くならない、という人も少なくありません。

しかし、もしも慢性的な便秘を抱えているのなら、その疲労感は便秘が原因ということが考えられます。

便秘は大腸のぜん動運動と呼ばれる働きが弱まることで発症しやすくなります。大腸は非常にデリケートな器官なので、ちょっとした出来事に敏感に反応して、動きが弱まってしまうことがあるのです。

何かに追われるかのように忙しい生活をしていると大きなストレスを感じ、その結果、言いようのない体のダルさ、何をしても取れない疲労感といったものに繋がることがあります。

大腸がこのようにデリケートなのは、有害物質が体内に侵入した時に排せつすることで身の安全を計るという、非常に重要な臓器だからだと言われています。敏感に状況を察知することができれば、侵入したばい菌にいち早く気づいて排出させることができます。

便秘は軽んじられることが多いのですが、実はさまざまな深刻な症状を引き起こしてしまうのです。

お腹が張る・腹痛・食欲低下

腸内に長いこと便がとどまっていると、お腹が張ったり痛みが生じたりすることがあります。お腹の張りは腹部膨満感と呼ばれることもある症状で、お腹にガスがたまったような症状と非常に似ています。

便秘は、一定量溜まれば体外に排出されるべきものが居座っているわけなので、このような症状が出るのも無理はないといっても良いでしょう。こうなると、腹部が何ともいえず苦しく不快なだけではなく、時には少なくない痛みも伴うなどが、便秘がちの人に非常によく見られる症状の一つです。

また、便秘になると腸内にガスが発生しやすくなるので、お腹の張りや痛みの原因が実はガスであった、というケースも珍しくありません。

さらに、便秘により食欲が低下することもあります。これも、便秘がちの女性なら経験したことのある方が多いのではないでしょうか。便秘と食欲低下が関係していることは未だはっきりしていないとも言われています。

しかし、腸の働きが低下して食べたものが適切に処理されなければ、胃などの消化器官にも何らかの影響を与えることは大いにあり得ます。また、お腹に張り感や痛みがあれば、食欲が湧かなくなるというのも納得がいくのではないでしょうか。

痔が男性よりも女性に多いのは、女性の方が便秘になりやすいからだと言われています。これは、生理前などにホルモンバランスが変化することで便秘になったり、自宅以外で便意をもよおしてもトイレに行きづらく、便意を我慢してしまうといったことが理由に挙げられるでしょう。

他にも、男性よりも筋肉が少ない女性は熱を生みづらいため、肛門周囲の血行が悪くなって痔になりやすいと言われています。

痔にはいくつかの種類があり、もっともなりやすいのはイボ痔です。イボ痔は、肛門の入り口付近や肛門の内側の粘膜にイボができるタイプです。しかし、便秘により発症しやすい痔は、肛門に切れ目や裂け目ができる切れ痔です。

排便時に強い痛みや出血を伴うこともありますが、初期であれば自然治癒する可能性が高くなります。とはいえ、一度なると再びなりやすいという特徴があり、再発しやすい場合は手術も選択肢に入ってきます。

腸内に便が長く滞在すると、次第に水分が少なくなって、便は硬くカチカチの状態になってしまいます。このような状態の便を排せつする際には、無理に強くいきんでしまいがちです。しかし、その結果、肛門周囲は大きなダメージを負って切れ痔になってしまうことがあります。

便秘解消に効くのは?食物繊維?オリゴ糖?乳酸菌?

このようにさまざまな深刻な症状を引き起こす便秘は、すぐにでも解消させる必要があります。頑固な便を排出させるには、食物繊維やオリゴ糖、乳酸菌などが効果的と言われています。

この内、食物繊維を摂取することは、もっとも代表的な便秘解消法といって良いでしょう。鈍くなった腸のぜん動運動を活発にしてくれますし、腸内環境を整えてくれる善玉菌のエサにもなってくれます。

食物繊維には、水溶性と不溶性とがありますが、前者は硬くなった便に水分を与えて排出させやすくし、後者は腸内環境を整えてくれるなど、いずれも便秘解消に欠かせない成分です。

また、シロップとしてヨーグルトにかけて食べられることも多いのがオリゴ糖です。オリゴ糖は小腸で吸収されないので腸まで到達し、食物繊維同様に善玉菌の餌となって腸内環境を整えてくれます。

そして、乳酸菌といえば、便秘解消のイメージが定着しているヨーグルトに含まれる成分です。腸のぜん動運動を活発にするとともに、悪玉菌が増殖するのを抑えて腸のはたらきをサポートしてくれます。また、便秘解消に効果があるといわれるビタミンB群生成にも関わっています。

(参照サイト:健康長寿ネット「便秘」)

食物繊維も便秘に良いんだね!

たしか食物繊維って野菜に含まれているわよね。

青汁と便秘薬どっちのほうが効く?

頑固な便秘を解消するために便秘薬が欠かせないという女性は多いでしょう。しかし、薬で無理に便を出していると、次第に薬なしでの自然なお通じとは無縁になってしまう危険性があります。また、激しい腹痛の他、吐き気やおう吐といった副作用が出る場合も少なくありません。

その点、青汁はケールや大麦若菜などを原料とした自然の飲み物なので、体にやさしく作用して自然なお通じを促してくれます。

しかも、ひと昔前の青汁は不味い代表のような飲み物でしたが、最近では多くのメーカーからさまざまな美味しく飲める青汁が発売されています。

ケールや大麦若菜などに含まれる不溶性食物繊維が、効果的に作用して腸のぜん動運動を促します。青汁には、残念ながら便秘薬のような即効性は期待できませんが、副作用や癖になる心配がないことは大きなメリットです。

便秘解消のために青汁を飲むなら、食物繊維やオリゴ糖、乳酸菌が含まれたものを選ぶとともに、就寝前に飲むのがおすすめです。含まれる成分が、寝ている間に腸を活発に動かすよう作用してくれます。

青汁なら安心して飲むことができるね。

副作用や癖になる心配がないのは嬉しいわね。

  • 便秘は複数の原因が重なって起きることがある。
  • 便秘を放っておくと意外なところに不快な症状が現れる
  • 最も代表的な便秘解消法は食物繊維の摂取
  • 副作用のことを考えると便秘薬よりも青汁がおすすめ