「青汁を飲んで酵素を摂ろう!」こんなCMを見たことがありますか?ただ、酵素って何となく体に良いものってイメージだけで、どういうものか知っている人は多くはないでしょう。
酵素と一口に言っても様々な種類があります。その中でも特に重要なのが「SOD酵素」です。今回は酵素と重要なSOD酵素について解説していきます。そして最後にSOD酵素を摂れる青汁を紹介します。
酵素とは?
酵素は大きく捉えればたんぱく質の一種で、人間をはじめとする動物だけではなく植物の細胞にも存在します。(参照:日本健康倶楽部「酵素」)
この酵素には食べたものを消化する際に使われる「消化酵素」、体の細胞の中で代謝を助ける「代謝酵素」の2つの種類があります。
消化酵素も代謝酵素も、もともと体の中に存在している酵素ですが、もう1つ「外部酵素」というものが存在します。これが野菜や果物から摂取できる酵素と言われているもので、現代ではあらゆる種類の製品がありますね。
体の中で1日に使われる酵素の量は定まっており、その量が変動することはほとんどないという規則正しさがあるため、植物=野菜などに含まれる消化酵素を外から補うことで体内で消費される消化酵素の総量を減らし、代わりに代謝を促す代謝酵素が多く消費されるように整えるのが「酵素」を摂取する大きな目的の1つとなります。
酵素って3種類もあるんだね。
しかも、一つ一つ重要な役割があるんだな。
体の中で酵素が不足するとどうなる?
酵素は体の代謝に非常に深い関わりがあり、酵素が不足するとこの代謝の機能が衰えてしまいます。代謝とはわかりやすく言えばエネルギーの生産とそのエネルギーが消費される過程のことです。
この代謝の機能が衰えることで、美容面では太りやすく痩せにくい体になる、肌のシミやシワが増えて潤いがなくなる、白髪・抜け毛が増えるなどが起こりますし、健康面で言えば免疫力の低下によるさまざまな病気の発症が懸念されます。
つまり、酵素の不足は美容面・健康面どちらから見ても危機であり、若々しく健康的な体でアクティブに過ごしていきたいという願いの妨げになってしまうのです。
消化酵素も代謝酵素も、もともと体の中に備わっているのにどうして不足するのか?という疑問を持つ人もいるかもしれません。
実は、体の中に存在する酵素は年齢を重ねるごとに減少するほか、生活習慣の悪化でも減少の傾向を見せることがわかっています。
酵素の働きは?効果は?
ここからはもっと酵素について知るために、それぞれの酵素が体の中でどのように働いているのか、またその働きがどのような効果をもたらすのかについて見ていきましょう。
体に存在する酵素の働き、そして外部から摂取できる酵素について、そして酵素が活用されることで防ぐことのできる体の老化について知識を深めましょう。
消化酵素
消化酵素は文字通り”消化”に関わる酵素で、摂取された食べ物が最終的に体の栄養・エネルギーとしてしっかり吸収される形に変化させるのに必須の酵素です。
消化酵素にもさまざまな種類があり、炭水化物を消化する係、脂肪を分解させる係、たんぱく質を分解する係と役割によって細かな違いがあります。
これらの消化酵素は胃液、腸液、唾液などそれぞれの役割に応じた持ち場に存在し、体の中のあらゆる器官にて働いています。
これらの消化酵素の中で、私たちが自分の意識で分泌を活発化できるのは唾液に含まれる「アミラーゼ」のみとなります。
アミラーゼは食べ物を噛む回数を増やすことで分泌が促される特徴がありますが、食べ物を「よく噛んで食べないとダメ」と言われるのにはきちんと理由があったのですね。
代謝酵素
代謝酵素はたんぱく質の代謝をはじめ、体の新陳代謝の機能を支えている酵素になります。
シミやシワ、白髪・抜け毛などの見た目の老化だけではなく、体が疲れやすい、たまった疲れが抜けない、下痢や便秘の傾向がある、またはそのような胃腸の不調を繰り返す、夜なかなか眠れない、朝起きるのがとても辛いなどの症状もこの代謝酵素の不足からくるとされています。
体の中でどのくらいの酵素が働いているか?また潜在酵素(体の中にもともと存在する酵素)がどの程度減少しているか?それを普段の生活のなかではっきりと知る手段はありませんが、これらの体の不調が目立ってきた際に酵素の不足を意識するきっかけにすると良いでしょう。
慢性的な疲れはやる気やモチベーションの低下、そしてアクティブに体を動かす妨げになりますし、寝付きの悪さは睡眠不足にも繋がります。つまり、代謝酵素の不足は心身ともに健康を維持する働きの大きな妨げになってしまうのです。
他にも体内での細胞の再生や治癒力に深く関わり、病気にかかりにくい”強い体”の維持に欠かせないものとなっています。
食物酵素
体の中にもともと存在する潜在酵素とは違い、食べ物に含まれている酵素のことを食物酵素と言います。基本的に生野菜、生の果物、生肉、生魚など”生”の食品に含まれています。
酵素はたんぱく質の一種なため、熱を加えると固まって酵素としての働きができなくなってしまう特徴があり、このために「生でなければならない」とされているのです。
加工ができない生の状態でなければ酵素として働かない…なんとも扱い難いイメージがありますが、果物のフレッシュジュースや焼き魚に添えられる大根おろし、焼肉に添えられるサラダなど、生で食する方法は工夫次第でいくつもあります。これらはメニューに彩りを添えるだけではなく、魚や肉を食べた際の消化を助ける意味合いもあるのです。
また、発酵食品にも食物酵素が豊富に含まれることがわかっています。例を挙げれば、味噌・納豆・チーズ・ぬか漬けなど日本人の食卓でも身近なものです。
活性酸素って必要?
結論から言えば、活性酸素は必要なものでもあり、不要なものでもあります。
活性酸素は私たちが生きていくうえで必ず体内に発生してしまうもので、体に対しストレスになってしまう可能性を含んでいます。(参照:e-ヘルスネット「活性酸素と酸化ストレス」)
なぜこのような書き方をしたかというと、活性酸素は適量であれば免疫力のアップなどに貢献しているためです。
生きていくために大量の酸素を取り込むなかで、一部の酸素は不完全なまま還元されて活性酸素へと変化しますが、これが過剰になると体内の細胞をサビつかせてしまうことがわかっています。
このために「活性酸素の除去を考える」「活性酸素に負けない体づくり」と言ったキャッチコピーでさまざまな健康法や製品が溢れていますが、正しい考え方としては活性酸素が増えすぎないような体内環境に整えることが重要なのです。
SOD酵素って何?
まず、SODとはスーパー・オキサイド・ディスムスターゼの頭文字であり、訳すれば「活性酸素を除去する効果を持った酵素」という意味になります。
この名前からもわかる通り、SOD酵素は数ある酵素のなかでもとりわけ抗酸化力が高く、過剰な活性酸素を除去して体内のバランスを保つ作用があります。
活性酸素が増えすぎることで細胞のサビつきが増え、さまざまな病気の引き金となることを未然に防ぐ効果が期待できるとされ、今注目されている酵素なのですが、残念なことに普段の食事からはなかなかうまく摂取できないという特徴を持っています。
さらに言うのであれば、酵素そのものが年齢を重ねるごとに体内から減少していくことをふまえ、サプリメント等での摂取を考えることが望ましいでしょう。
活性酵素は増えすぎるといけないからSOD酵素が必要なのね。
サプリメントなどから摂取したほうが良いのか。
SOD酵素の働き
SOD酵素が体内の過剰な活性酸素を除去することで生まれる健康効果にはさまざまなものがあります。ここでは、体の健康を守る注目の以下の4つの効果について見てみましょう。
- 動脈硬化の予防
- 細胞を健康的に保つ
- 血圧の値を正常に近づける
- 肌を美しく保つ
1.動脈硬化の予防
本来、私たちの血管はしなやかで弾力性に富み、心臓から送られた血液をスムーズに全身に巡らせることができます。
ところが、動脈硬化の状態になると血管が固く縮まってしまい、血液をうまく巡らせることができなくなったり、血液が詰まって流れなくなってしまったりする大きな原因となります。
この動脈硬化の原因の1つとして活性酸素が挙げられるため、活性酸素の除去効果を持つSOD酵素には結果的に動脈硬化を予防する働きがあります。
2.細胞を健康的に保つ
約60兆個もの細胞で構成されている私たちの体ですが、健康に生きるためにはこの途方もない数字の細胞の1つ1つが正常な状態であることが理想です。
しかし、度重なる不摂生や社会生活で生じるストレス、喫煙などで活性酸素が過剰になると細胞は傷ついていき、やがてサビついてうまく働くことができなくなります。
SOD酵素の高い抗酸化力を活かし、このサイクルを断つ、あるいはやわらげることで細胞を守り、健康的な体を維持する効果が期待できるのです。
3.血圧の値を正常に近づける
高血圧とは、血圧の状態が常に正常値よりも高い状態にあることを指します。運動や何らかの興奮で起こる一時的な血圧の上昇は高血圧の症状には含まれません。
高血圧になると血管に高い圧力がかかって負担が大きくなり、血管内部の壁の傷や血管の柔軟性の減少による動脈硬化を招きやすくなります。さらに、高血圧の放置は脳卒中や心疾患など、命の危険性が高い病気を引き起こすリスクを高めます。
ラットを用いた実験のデータとして、SOD酵素の投与による血圧の上昇を防ぐことができたというものがあります。SOD酵素は高血圧でのリスクを低減させる働きも持っていると言えるでしょう。
4.肌を美しく保つ
SOD酵素の抗酸化力には肌を美しく保つ効果もあります。体内の細胞が生まれ変わりをするように、肌の細胞もある一定のサイクルで生まれ変わりを繰り返しています。
これを肌のターンオーバーと言いますが、活性酸素が過剰になるとターンオーバーのサイクルに狂いが生じ、肌のハリやツヤ、潤いが失われてしまうのです。
肌のハリやツヤ、潤いに対し悩みを抱える人に対しておこなわれたモニターアンケートでは、SOD酵素を含んだ飲料の試飲において多数の人が「悩みが改善したと実感した」という声を寄せており、SOD酵素の抗酸化力を活かした美肌ケアに注目が集まっています。
SOD酵素を含むものとは
食品のなかで豊富なSOD酵素を含むものは、明日葉とルイボスティーです。しかし、前述の通り酵素、特にSOD酵素は普段の食事からはうまく摂取できない特徴があります。
これはなぜでしょうか?実は、酵素を効果的に摂取するためには「生」であることという条件が不可欠なのです。野菜を生で摂取するメニューと言えばまず生サラダが思い浮かびますが、クセのある明日葉を生で食べることはあまり現実的ではないでしょう。
多くの場合、サラダに用いるとしても湯がく手間を加えるなどでアク抜きを施し、そこから調味料を加えて仕上げるのが基本的な野菜です。
青汁を飲んでSOD酵素を摂ろう!
生の明日葉を食べるのは難しいけれどSOD酵素は摂取したい。ここで活用したいのが、明日葉を主原料とした青汁です。熱を加えない加工で仕上げられた明日葉の青汁を習慣化することで、効率的なSOD酵素の摂取が可能となります。
青汁は調理の手間もなく、気軽に毎日の習慣に加えやすいという利点があり、普段の食卓に頻繁に登場させることが難しい明日葉に豊富に含まれるSOD酵素の摂取が実現化できるのです。
「野菜として明日葉を食べたことがあるけど、とても美味しいとは思えなかった…青汁も不味そうで手が出せない」という人も多いのですが、近年は風味の面でも改良が加えられた明日葉青汁が流通しているので、味にもこだわったタイプのものを選ぶのがおすすめです。
明日葉だけではどうしてもクセがあるため、風味がやわらかい大麦若葉などをブレンドした製品や、レモン果汁などフルーツの風味を加えたもの、緑茶成分で親しみやすい風味に整えた製品などもおすすめです。
青汁を美味しく飲むためのアレンジ法もたくさんあるので、アイデアを活用して日々の生活に上手に取り入れてみてください。
明日葉の青汁で酵素が摂れるのね。
明日葉はクセがあるらしいからアレンジして飲んでみるか。
まとめ
近年、主にダイエットや美容面で注目されることが多かった「酵素」ですが、実際はダイエットを意識する女性だけではなく、老若男女さまざまな世代が健康を維持するのに役立っています。
若い世代では体内に存在している酵素がうまく働くケースも多いのですが、現代は多忙で余暇が少なく、生活が荒れやすい面や、時間に余裕があってもなかなか運動や優れた食事のバランスを意識しにくいといった面が大きく、幅広い世代で生活習慣が乱れやすい状態にあります。
このような状態のなかでは体内の機能の崩れも早く、酵素の働きが弱まる時期も早まるとされています。体内をリフレッシュし、若々しく健康な状態に保つ代謝の働きを正常化し、アクティブな日々を実現するのに酵素は大いに役立ちます。
酵素のなかでも特に注目されているのが、SOD酵素と呼ばれる高い抗酸化力を持った酵素の種類です。
SOD酵素は美容から健康の維持まで、体の内側と外側のどちらにも良い影響を与えることができる喜ばしい酵素になりますが、高い効果を持つのに普段の食事からは摂取しづらい、そんなデメリットもあるのです。
このデメリットをカバーできる「明日葉の青汁」が注目されており、青汁の健康効果の1つとしてSOD酵素の効果的な摂取が認知されるのも時間の問題でしょう。
- 酵素は「消化・代謝・外部」の3種類がある
- 酵素を不足すると美容面・健康面どちらにも影響する
- 酵素を摂ることで美容面・健康面を改善することができる
- 活性酵素は増えすぎてはいけないので、SOD酵素を摂取してバランスを保つ
- 明日葉を含んだ青汁でSOD酵素が摂れる